マネジメント・ディスカバリー
中原淳(東京大学准教授・経営学習論)テキスト執筆
マネージャーの経験を深く、広く振り返り(リフレクション/内省)、
マネジメント行動を変容させる管理職研修

日本生産性本部

カリキュラム

「ミラーモデル」

自分の中から探すモラーモデル
 私たちはマネジメントの実践を、普遍的な「原理原則」に基づきながら、自分自身や職場、現状のマネジメントを深く理解し、自らが置かれた状況での最適なマネジメント・スタイルにフィットさせることだと考えます。
 「マネジメント・ディスカバリー」では、自分にフィットしたマネジメント・スタイルを探し出すために3つの「ミラー(鏡)」を用意しました。
 「ミラー」と名づけたワークに取り組む中で、受講者自身の様々な状況を映し出し、自分のコンテクスト(来歴・文脈)を踏まえ、自分と職場にフィット感のあるマネジメント・スタイルを見出す「納得解」と「実践への後押し」を得ることが、マネジメント・ディスカバリーでの学習目標となります。


ミラー1:自分の職場/部下を知る

関係性の中で部下を知る
【目的】
ミラー1では、自分の職場/部下を見つめます。
普段、漠然と考えている「職場」とは、だれによって構成され、範囲はどこまででしょうか。「職場」は定義の難しい概念で、人によっては物理的スペースを思い浮かべたり、部や課などの組織図を思い浮かべたりします。
このミラーでは、自身が普段思い浮かべる職場という言葉への固定観念に気づき、1対1ではなく関係性をもって働きかけあう職場メンバーと自身を見つめます。
【効果】
自分の職場の特徴、職場という関係性を可視化することで部下を含む職場メンバーの特徴を知り、職場をどのように変えていきたいかを、明らかにします。


ミラー2:自分自身を知る

職場・他社への影響
【目的】
ミラー2では、自分自身のキャリアを振り返り、マネジメントをする上での自分の軸と「武器」を探ります。
マネジメントスタイルは、担当者のころに培った経験が影響します。独断で行動して成果を上げていたマネジャーは、部下も自分と同じような行動をとるものだと理解してマネジメントをしがちです。
または反対にすべてを指示して、部下に考えさせないかもしれません。
マネジメントスタイルに影響を与えた経験・感情を語り、他者のフィルターを通してストーリー化するとともに、アセスメントにより自分が重視しているマネジメントスタイルを診断します。
【効果】
自分のマネジメントを支える軸・信念・価値観を明らかにし、マネジメントスタイルを客観視した上で深化、変化の可能性を見出します。


ミラー3:自分の上司/組織を知る

上司を知るために「上司」になってみる
【目的】
ミラー3では、自分の上司について考えます。
上司の方針やマネジメント特性は、自身のマネジメントスタイルに影響を与えます。上司のマネジメントスタイルが自身のそれと距離がある場合、大きな葛藤が生じます。上司のことを今よりも理解し、共感できれば、より効果的にマネジメントすることができるはずです。
しかし、かつては自分もその立場であった部下よりも、まだ経験していない上司の立場、ものの見え方は、実感としてわかりづらいものです。そこで、職場で実際に起こりうるケースで設定したインプロビゼーション(即興劇)を通じて、上司を演じる中で体感します。
【効果】
上司になりかわってみることで上司を客観化し、上司を巻き込み、良い関係を構築しながら自らのマネジメントの成果を導くためには、どのようなことを行う必要があるのかを見出します。


ティーチング

マネジメント・ディスカバリーは、ワークショップ形式を多く用いていますが、マネジメントを行う上での手助けとなるような原理・原則も随時、紹介していきます。
「仕事の任せ方」「プレーヤー業務とマネジャー業務のバランスのとり方」「職場での部下への支援方法」など、マネジャーとしての悩みとしてあげられやすいトピックについて、適宜、ヒントとなる理論、コンサルタントとしての経験などを提供します。


リマインド

これまでの研修では、研修の最後に箇条書きのアクションプランを作成して、宣言しても、その後、職場に戻ると顧みられることなく、実行されないままになってしまうことが多くありました。
マネジメント・ディスカバリーでは、研修終了後の適切な時期に、研修中に感じた思いや学びの記憶を呼び戻すためのしかけをつくります。
研修の場と職場が分かれるのではなく、相互に補完しあう関係となることを目指します。